こんにちは、管理人は行動経済学に関しては全くのド素人でこの本を読むより前に著者松本健太郎氏による
「人は悪魔に熱狂する 悪と欲望の行動経済学」を読み行動経済学に興味を持つようになり今回初心者向けとされている「サクッとわかるビジネス教養 行動経済学」を読みました。
以下感想を綴っていきます。
第1章 基礎から学ぶ! 知って得する行動経済学の考え方
❝成り立ち
伝統的な経済学の考え方として人間は合理的に行動すると考えられていたが実際の経済行動に当てはまらないこともありそこで新たに考えられたのが心理学+経済学=行動経済学だそうです。
ダイエットの例
- 経済学
欲しい洋服を見つけたが今の体系では着られないので洋服を着れる体系になろうとダイエットに励む! - 行動経済学
ダイエット中なのに「今日は充分運動したから」など理由を付けて高カロリーな食事をしてしまうこともある。当然運動によるダイエット効果が薄まる。❞
確かにこれはあるあるですね。管理人もよく身に覚えがあります😅このように実際の人間は合理的に見えて非合理的な面も多く持っているようです。
第2章 人間らしい心の動き ヒューリスティック
❝行動経済学の重要な要素「ヒューリスティック」とは人間の意思決定を手助けするように働く思考プロセスのこと。
ヒューリスティックの特徴は「判断の速さ」「深く考える必要のない場面で、瞬時に答えを導き出してくれる」。その反面「瞬時に判断することによる」デメリットもある。
ヒューリスティックは時間を掛けずに判断するため、物事のある一面だけで決めるなど、単純に考えるプロセスです。なので間違いを起こすこともしばしば・・・
バイアス(偏った考え方)を生み出すヒューリスティックの代表例
- 利用可能性ヒューリスティック
なじみのあることはよく起こると判断されるケース。
CMやネットで度々、目にしているものは記憶に残り信用し、「売れているもの」と錯覚したりする。 - 代表性ヒューリスティック
代表的な例が全体を反映していると勘違いするケース。 - 固着性ヒューリスティック
自分の考えや直前に見聞きしたものに固着することから勘違いをするケース。
自分の考えや思い込みに固着し、肯定的な情報を集めることを「確証バイアス」と呼ぶ。❞
上記の例で言うと③の例が特に身近に感じます。人との対話で揉めたり、分かり合うことはないだろうなと思う要因にもなっている気がします。
自分に都合の悪い話しは何度言っても無視して聞かなかった体で話を進め論点のずれた的外れなことばかり言う人は管理人の周りに大勢居ました😞
第3章 意思決定の仕組み プロスペクト理論
❝プロスペクト理論は行動経済学において最も代表的な理論。
選択に損得や確率が関係する不確実な状況において人がどのようなプロセスで意思決定するかを説明する理論。
意思決定プロセス
- 編集段階
自分に与えられた選択肢を認識して基準となる参照点が決まり、次のステップへ進む。 - 評価段階
・損得を勘定する「価値関数」
編集段階で決定された参照点を基準に各選択肢を評価するステップ。
・確立を計算する「確率加重関数」
選択するにあたって関係のある各事象がどのくらいの確立で起こるかを考えるステップ。 - 行動の決定
編集段階と評価段階を経て、どの選択肢が自分にとって最も効用(満足度)が高くなるかを判断し、最終的にその行動をとる。❞
この章では損得や宝くじがらみの話もでてきたのですが管理人もまだ当たってもない宝くじが当たると仮定して買い物をしたことが今まで数回あるので少し耳の痛い話しでした笑
第4章 マーケティングに活かす! 行動経済学の活用事例
- ❝イケア効果
自分で手間を加えた方が価値を感じる傾向があるようです。初めて知りましたが組み立てタイプの家具を売るIKEAの名前をとって、このような心理的現象をイケア効果と呼ぶそうです。 - 魔法の数字「980」
2000円と1980円では実際は20円の違いしかないのに1980円と表記されているとお客は1000円代と認識し、2000円より大分安く感じるようになるそうです。❞
言われてみれば〇980円とかって表記はよく目にしている気がしますし、980円と1000円でも印象は変わるように大分世の中のマーケティングに乗せられているので気を付けなければ😓
第5章 行動経済学の目玉! ナッジ理論
❝ナッジとは「ヒジで軽く小突くように、自発的に望ましい行動を選択するよう促す」こと。
大手企業や厚生労働省も実践しているらしいです。
- Webサイトなどの会員登録時にあらかじめユーザーに選んでもらいたい設定(メルマガ受信など)をデフォルトにすることでわざわざ内容を確認してチェックを外すなどの手間が掛るようにすることで「面倒だからデフォルトのままでいいや!」とユーザーに思ってもらい選ばせたいものを選ぶように誘導するなどの方法があります。❞
これに関しては管理人は割と内容をチェックする方です😄特にメルマガはチェック外して極力不要なメールを受信しないようにしています。
第6章 ビジネスで役立つ! 行動経済学の応用法
この章では様々な応用例が紹介されており管理人も実践できることは取り入れていこうと思いました。
例一部
- ❝取引を有利に進めたい
・初頭効果
・ピークエンドの法則 - 都合の良い選択をしてもらう
・極端の回避効果
・損失回避性❞
まとめ
1章から6章までイラストなどを使い分かりやすく説明されていたので読みやすく管理人のようにこれから行動経済学のことを知りたい方にはオススメだと思います。最後には用語集も掲載されています。
タイトル | サクッとわかるビジネス教養 行動経済学 |
初版発行 | 2021年3月25日 |
監修 | 阿部 誠 |
発行 | ㈱新星出版社 |