今回は管理人が行動経済学に興味をもつきっかけとなった本を紹介します。
日本の昔話を行動経済学の視点から分析し解説、現代の実例を用いた解説などがわかりやすく、項目毎の話の展開も面白かったです。
この本は、オススメします!
タイトルに「悪魔」「悪」とついていますが内容自体は別に物騒な内容ではありませんw
内容抜粋
「承認欲求という魔物」が人を狂わせる
❝「意識高い系」という言葉は元々悪い意味ではなかったのが徐々に周りが「優秀で意識の高い学生」の真似をし始めていきました。
その結果、元々の意味はなくなり単に目立ちたがりの学生の言動や行動を指して「意識の高い学生(笑)」と嘲笑する人も現れ、悪い意味も含まれるようになっていきました。❞
元々は学生に向けて使用されていた言葉ですが今では、学生以外にも普通に使われていますよね。
❝・「意識高い系」の主な特徴
1:自分を過剰に演出するが「中身が伴っていない」
2:勉強会を開催し人脈作りに熱心だが「成果が出ていない」
3:空回りしているのに「自己顕示欲が強い」❞
まさに「承認欲求という魔物」にとりつかれ上記の「意識高い系」の特徴3つ全て兼ね備えた狂った人には、今まで数えきれない程、出会ってきました。
何気ない会話内容でも否定したわけでもないのに肯定的な返答をしないだけで不機嫌になるだけではとどまらず逆恨みされたこともあります。
他人に迷惑をかけるような内容でなくても人が失敗すると凄く馬鹿にしたり、見下したり、批判する人が居るのは事実ですが「失敗」をするのが嫌で「行動」することもないので当然「中身が伴っていない」「成果が出ていない」となり、さらにはこれがコンプレックスとなり「自己顕示欲が強い」ことにも繋がっていくんではないかと管理人なりに分析しています。管理人は、もうこういったタイプの人とは上手くいかないことがわかっているので関わらなくて済むなら関わらないようにしています!
「悪魔のレッテル貼り」
結果バイアスx確証バイアス
❝・結果バイアス:プロセスを検証せず、結論だけを聞いて判断する傾向のこと。
結果をみて、因果関係のストーリーをあとから「創作」する場合もある。
・確証バイアス:人は自分にとって都合の良い情報だけをみて判断しがち。こうした傾向のこと。
自分の仮説を支持する情報ばかり集めて
仮説に反する情報を無視する傾向。
自分の見方が正しいと思いたいがために、自分の考えを補足してくれる情報を求め、書籍や雑誌、WEB情報ばかり目を通す。逆に、違う見方は「自分を否定するもの」として遠ざけてしまう。❞
これも恐ろしいですよね。実際に面と向かって会話をしていても話が通じなくて「結論ありき」で「妄想ベース」でしか話さない人にも何度も出会ったことがあります。
考え方が「問題(話の内容)に対してケースバイケースで答え(結論)を出す」のではなく「自分の望む答え(結論)が正解になるように問題(話の内容)を作る」、事実も時系列も関係ない。「結果バイアス」と「確証バイアス」の傾向の通りでどうにもならないような人間。
誰もが陥る「昔は良かった病」
❝人間は必ずしも「過去」を「過去のまま」で記憶していません。時代の変化と共に人々の生活も変わり、技術の発展により家事や仕事が「楽になる」と伝えても「元々そんなに辛くなかった」「私だって苦労してやってきた(のだから貴方も同じ苦労を味わいなさい)」と記憶を捻じ曲げてまで反対する人がいます。
・「バラ色の回顧」
過去の出来事について不要な記憶(嫌だったこと、辛かったこと)を削ぎ落とし、良い評価のエピソードだけを覚えている傾向。❞
管理人としては、あまり無いだろうなと思いつつも部分的に切り取れば「昔の方が良かった」と思ったこともあるので人間には、こういった傾向があると知識に留めておき、「ろう○い」と呼ばれないように気を付けたいと思います。
書籍情報
タイトル | 人は悪魔に熱狂する 悪と欲望の行動経済学 |
発行日 | 2020年7月15日 |
著者 | 松本健太郎 |
発行 | 毎日新聞出版 |
定価 | 1,200円(税別) |